舞台「魔法使いの約束」エチュードシリーズPART2

12月14日(土)ソワレ、12月15日(日)マチネの感想です。

ネタバレはたっぷり。


 

まほステ相変わらずの良い舞台化だった!

原作で大事にされている言葉を歌に乗せつつ、動きでイメージを膨らませてくれる。本当に毎回良い舞台化をしてくれてありがとうの気持ちになる原作ファン。

宝剣パート

岩城くんめっちゃ歌上手くなってましたね!?めちゃくちゃのびやかな歌声にびっくりした。

カインころころと表情が変わるのが可愛いなあと思った。笑顔も、嘘をつくのが下手な顔も、うんざりした顔も。怒りも。

母親のことを貶められたときのカインのことを考えると本当に切なくなるし、嘘をついていたことを悔やむ気持ちがあるのも本当なんだよなあ。そういうカインのままならなさに触れると私はたまらない気持ちになる。

アーサーとオズ。このころのオズってこんな感じだったなあと思う、またいちいち怖い顔をするムーブを諦めていなかった頃のオズ。アーサーが本当に純粋にオズのためなら石になってもいいとおもってるのねー良くないよねー。すごく眼差しが真っすぐで怖かった。今回表情が見えるくらいの席で観劇できたので、細かい演技まで味わえてよった。アーサーは純粋というか、迷いのない顔をして話すのでドキっとします。

表情というと、リケの目力というか何一つ自分の正しさを疑わない顔が本当にリケちゃん。「許します」という言葉に含まれた無垢さと強さが良かった。そして「会議を台無しにしてごめんなさい」って謝るリケめちゃくちゃ可愛かったな。

東はなんかすごい仲良くてびっくりした。ファウストとシノが好きなのでこの二人のやりとりについ目がいってしまう。しかし、ネロはめっちゃ盗賊モードで隠す気がなくてびっくりする。

曲で言うと、カインがオズを新米扱いする歌すきですね。陽キャと幼女じゃんと思ってしまいにこにこする。

あと北の魔法使いが窓ガラスを割る歌も好き。好きすぎる。この賢者様超好きなのでありがたい。

ファウスト先生は今回も歌姫枠だった。サポートと言いつつ宝剣のファウスト先生ってなんかこう…メイン感あるよね。

カエルパート

カエルめちゃくちゃ好きなエピソードなので楽しみにしていた。

コリン、あまりにも生きてない存在として完璧すぎてすげーとなった。もう全編通して生きてないんですよ。ふわふわしていて。

先にラストの話をしちゃうんですけど、「失くすとわかって、愛することができるだろうか。失くしたとわかって愛することが出来るだろうか」というこの話のテーマを考えると、オーエンがお留守番なのは納得だった。オーエン以外の北の魔法使いたちは失くしたものに思いを馳せることができるけれど、オーエンにはまだできないかもなと思ったので。

傷のオーエンあまりにも可憐で可愛かった。子供の可愛さだったので、なんかほんとすげーや…。

舞台の演出で言うとフィガロがあらゆる過去のやらかしから責められるシーンめちゃくちゃ好きで笑った。舞台だと圧がね…。

レノックスとフィガロの仲直りが元々原作でも好きで、最初に見たときはこの2人に注目していたのだけど、2度目に見たとき、両サイドでミチル・ミスラ、ルチル・ブラッドリーがめちゃくちゃいろいろやってることに気づいて「目が足りない…!」となった。ここめちゃくちゃ忙しかった。ここ賢者様もいいんだよなあ。

ブラッドリーが死者への尊敬の念を忘れないところ、5周年も経ていると私も登場人物たちも当たり前のように受け取っているけれど、このプレリュードの頃はそうではなかったんだなあと新鮮な気持ちになった。と、同時にこのころからブラッドリーのキャラクターってぶれないんだなあ。

ラストのみんながダンスしている民族調の音楽がすごく好き。コリンが生きてないならこの曲はなんか生きてるんですよね。


プレリュードPART1はチケットがとれなくて現地で見なかったんだけど、やっぱり舞台を現地で見るのっていいなあと思った2公演だった。大阪まで行って良かった。

Skyシアターとても見やすくて、アクセスも良くて東京にも欲しいと思ってしまった。