まほやくメインスト2部19章感想

17章感想

18章飛ばしてしまった〜〜〜〜

 

喜劇と悲劇

愛憎のオタク大丈夫ですか????と余計な心配をしてしまった。

対話の末にあるものが喜劇かもしれないし悲劇かもしれない。喜劇と悲劇2部メインテーマのフレーズだーと嬉しくなってしまいました。

クロエがラスティカの過去を知りたいということも暴くことですよね。相手に踏み込むというのは親密になれるかもしれないという期待がある一方で、決裂するかもしれないという恐ろしさもある。

他者を暴くことも暴力性を具現したのがムルだと思ってるんですけど、ストレートにそれが出てきて、かつ賢者が覚悟を決めて踏み込んだのが良かったです。実際どうなるのかはわからないけれど。

顔周りの密度が増す図、絵で見たいですね。ところでこの密度…絶対減るよね…。

ファウスト先生必殺技あるじゃん…

あった…。なんかこの人めちゃくちゃかっこいいな…。どう見てもビジュアルが文系なのに、一番バトル枠なので面白い。

ネロは諦められるけど、ファウストは絶対に最後まで諦められない人だな。この世界全部を呪いながら死んでいくんだ…と思った。あと6000年くらい長生きしてください。

いや、東よかったなと思いつつシノとヒースのこじれはこれからだ…。

「ファウストに合わせる顔がない」って言えるシノは強い子。

あと今回のモエモエポイントなんですけど、きちんと射程と間合いを見極めて攻撃するボス、最高でしたね。狙撃自体は魔法の効果特にないんだろうか。(命中させるような効果はあるのかな) 銃っていう魔道具なのが北の魔法使いにしては珍しいんじゃなかろうか…と思った。

私は御多分に漏れず元相棒好きなのでひい…ってなった。ブラッドリーは生きていてほしいもんな…(夢の森エピソード)

しかし、「てめえの命は俺のもんだ!」が言えるブラッドリーは強い。

フィガロおまえそういうとこやぞ

フィガロの純粋さの話を以前の感想で書いたのですが、マジのマジで純粋だ〜となりました。

 ところで「アイザックは殺そう」で笑ったんですけど、この後もたびたび「殺そう」って言ってて、おまえそういうとこやぞ! さっきまで死の気配に怯えていてもすぐ殺す話が浮かぶところが本当にフィガロ。これも彼の純粋さだと思います。

エヴァ…悲しいね…。北の国では愛することが弱さであるのかもしれないし、だからこそ絶対の強さがなければ愛することもできないのかもしれない。オズの話です。えーここ絶対オズとアーサーに被せてくるやつ…と思ってるんですけど…。中央はずっと癒し枠でいてくれ…。

世界に愛されている

私は世界に愛されている確信のあるキャラクターがめちゃくちゃ好きなので電車で読んでいて「あっ…うっ…わ…」となった。 相反する正義があることも、ついた嘘も、それら全てをひっくるめて「世界はきれいだった」と語るカイン、好きだなと思った。複雑の中にあるうつくしいものを見つける目を持っていることが、私は彼が世界に愛されてきた証拠だと思うんです。

その上でオーエンの世界の中にきれいなものがなかったかどうかはオーエンに問いかけてほしいなと思う。私はオーエンも口にしないだけでうつくしいものを知っていて、その中のとびきり大きなものがカイン自身だと思っているので。(因縁のオタクの感想です)

前の感想でも書いたのですが、私はファウストが理解できなくて怖い怖いしていたので、オーエンの解釈はしっくりくる。オーエンもファウストは怖いですか…?(そんなに関わりがないから特に思っていなさそう)

アーサーがオズの真実と向き合おうとするの、強いけどなんだか苦しい気持ちにもなる。まだ子供なんだよアーサーは…。まほパのカドストとホーム画面のセリフがすごくよかった。アーサーは誰かに与えられなくても、与えることで進んでいける。それでも、与えられるだけの子供でいてもいいんじゃないかと思ってしまうこともある。私は結構ガンガン戦って進んで行け派なのでこう思うの珍しいんですが、アーサーの潔さって気持ちよく感じる一方で、ふらりといなくなってしまいそうにも感じる。まほやくの中でも珍しいほどに潔い。

カインは世界に愛されてきたという自覚があるけど、アーサーも同じように思っていると思う。ただ、カインは生まれたそのときから手にしてきた愛情だけど、アーサーにとっては物心ついてから獲得した絶対の愛情なのだな。

書いていて思ったのだけど、中央の魔法使いたちって絶対的に得た愛情と、それに対して再び向き合うことがテーマなのかもしれない。オズとアーサーは互いの愛情、カインはどんな状況であっても自分を大切に思ってくれた人たちへの愛情、リケは神の使徒として受けてきた愛情。そのどれも嘘ではないけれど、全てが正しく光輝くものではない。それでも、何を得て生きて行くんだろうみたいなことを考えて泣いています。

真実を明かすことは愛だから

愛だから…。私はミステリ小説が好きなのですが、ミステリで一番好きなところって謎を解くことが誰かの思想・想いに触れようとすることだからかもしれません。

概ね事実はケルヴィンが語った通りだと思うのですが、本当の真実はラスティカに手をかけなければわからないと思うんですよね。2部におけるバトルパートの主人公がファウストなら、ラスティカの過去と彼の記憶に迫るクロエはミステリパートの主人公だと思っています。謎を解いてほしいな…。

クロエは覚悟を持って暴いてくれると信じているし、その先にあるものが喜劇だったら良いなと心から思う。