「大穢」クリアしました。ネタバレなしで言うととても面白かったし、めちゃくちゃツボでした。もっと早くやるべき…。
以下ネタバレ満載の感想です。18歳未満の方の閲覧お断りします。
ネタバレ防止の空白
本当にやってよかった大穢。プレイ中の吐き出しは「大穢」プレイ中の感想吐き出しにあります。
孤島ものミステリのBLゲーということで嫌いなわけないじゃないですか!ミステリとしてもお約束が押さえられていてとてもよかったです。推理の難易度は低め。一部判然としないところもあるけど、すごくアンフェアな感じはしなかった。
途中までは「これBLゲーになるルートありますか???」という感じだったのだけど、ちゃんとBLゲーになったので良かった(?)
ルートごとに感想書いていこうと思います。
有明B
う、うわっ好き~~~というのがやり終えた感想でした。3ランホームラン。この時点でこのゲーム面白いぞと思いました。
投票のくだりで突然BLになったので、「お、おう!」と元気になりました。でもあのシチュエーションで迫ってくる有明に「そういうことをしてる場合じゃないぞ!」と言い続けてましたが、そういうことをしている場合に持ち込んだので勝てねえ…となりました。
「生きていてくれてありがとう」という祝福の話、好きなんですよね。でも、それをくれたのがとんでもない罪人だっただけで。
大穢、シリアルキラー枠がいなかったことがやや残念で、それなりの理由があってみんな罪を犯しているのが人間らしいなと思ったんだけど、その中で比較的ぶっ飛んでるのが有明と市場前かなと思いました。有明も父のトラウマの再現だと思うんですけど…。
吐き出しに書いたんですけど、島から戻った後の後日談も含めてじわじわと好き…ってなったルートかもしれません。
大崎を守るために事務所の名前さえ変えた新木場さんだけど、罪を犯した大崎はこの人とはもういられないのかなとも思ったりします。切ないね。大崎は有明とずぶずぶの関係になりつつ、殺さないと殺すわけにはいかない死にたいでも死ぬことができないってずーっと悩み続けてほしい。大崎に人殺しをさせた時点で有明の勝ちなんよな。
あとで公式サイトとかパンフとか見て有明ってワトソン役だったんだ、嘘でしょ…と思った。平気で隠し事ができて、罪を犯すことができる男。このルートの犯人であり自分の生き残る道筋を解き明かした探偵であり、探偵にとって欠かすことのできない助手の地位を手に入れた最強の男である。
有明A
そこに分岐作りたくなるよね。
Bルートがあまりにも良…だったのでやや薄味な気持ちのするそんなに怖くない有明。このルートの有明はもう人を殺さなくて済みそう。転職もそういう心境の変化なのかしらと思ったり。
新橋
なんだこの可愛い人!となった新橋ルート。
ここまでめちゃくちゃ敵意を向けてきた新橋と手を組むの熱い。相棒としては一番新橋が心強いのかもしれない。(有明は信用ができないため)パンフだった気がするけど、同い年って言われててそういえばとなった。同い年のギスギスっぷる可愛いね。
後のルートになって日出が海で落っこちたあとの青海・竹芝の反応がじわじわわかるのが面白かったな。
新橋は自分の罪を大江杏に対して書いた脚本のことだと思っていたようだけど、どこまで本気でそう思っていたのだろう。言い換えればどれくらい兄の死を忘れていたんだろう。あんまり新橋は兄を殺したことを罪だと思っていないのかも。盟は盟で冥のことは所有物としていじめていたようにも思えて、だからこそ冥は罪の意識なく盟を殺せたのかもなー。
あの性格だけど、ちゃんと劇団を一緒にやってくれる仲間がいるというのが結構大きい気がする。有明には友達がいないのに…。割と近しい人は新橋のこと「可愛いやっちゃな」と思っていそう。でもそれも盟が生きてたらどうなんかなと思うと悲しいような気持ちになる。
ところで新橋ルート後の有明と新橋と大崎の三角関係が個人的には気になります。
青海
なんかすごい爽やかだった。爽やかさの要因は青海に罪がないからでもあるし、晴天のように曇りのない人だからということかも。
突然凌辱し始めるのはマジで全然わからん…となったのですが、BLゲーをよくやってる友人に訊いたら「BLゲーではよくあるから…」と言われてなるほど…?となった。
新橋とは別の意味で心強い相棒枠。でも何考えてるかわからないので信用はできなかったかもしれない。用意周到であらゆるスキルが高いせいで警戒心がMAXになるけど、良い意味で我がない人だったのが面白かった。
攻略順が選べるなら一番癖がなくて初心者向けの男だなと思う。
汐留B
怖っ…!
こういうルートが一つはあってもいいかなと思っていたので期待通りのルート。描写にぞくぞくするのたまらないね。(ホラーが好きな人の意見です)
もしかしたら大崎が一番救われたのもこのルートなのかなと思う。新橋ルートと青海ルートがそこまで大崎の罪に踏み込む内容ではなかったので、余計にきりきりする。大崎の内面に触れられるのが一番ドキドキするな…。(大崎がかなり好きなタイプの男のため)
このルートなにが悲しいって新木場さんとの決裂だよ…。親子だけは永遠であってほしかったので…。
汐留A
めちゃくちゃ良かった。
Bルートと完全に対になるAルートだったなと思います。汐留はABそれぞれのルートがあって良かった。(有明はその点Aルートが薄味だったな…という所感)
法の下で罪を償うという道が与えられるルートがあるというのも良かったですね。Bとは違う意味で一つは欲しかったルート。
汐留も他ルート含めて基本的に怖…というキャラクターなのだけど、AルートのEDはさすがに可愛かった。事務所の面々とも仲良くやっていく未来がありそうで本当にBルートの反転…!と思った。
竹芝
がらっとカラーが変わって、こういうルートもあってよかったなと思った。
竹芝は他ルートで人間らしくて愚かで怖い人だな~という印象だったけど、このルートをやると怖い人という印象はだいぶ消えた。新橋と一緒でいっぱいいっぱいな人。(ただ、こう殺人に至る導火線が人よりちょっと短いよねとは思う。プッツン型ではないと思うのだが)
新聞ジャンケン名勝負すぎてすごい良かった。
お風呂エッチが好きすぎてありがてえルートでもありました。淑やかなエロも良いけどこのテンポのエロもね…好きですよ…。
人物情報のシゲ子との顛末が切なかった。大崎さんは家族になってあげてほしい。
市場前
有明Bの感想でも書いたんですが、罪人としてのヤバ度が高いところが好きです。人物紹介とか見ると青海と同じく曇りのない人だなという印象がある。青海が晴天の透明感なら、この人は塩素臭みたいな感じがするけど。過度に汚れていない感じ。
ただ、市場前ルート「そこで終わり~!?」というのが素直な感想で、明子さんとの電話の後が本番だろ…!という気持ちが強い。
結構有明と比較しちゃうんだけど、有明を野に放さないのは善人としての大崎の義務感だけど、市場前に関しては大崎の執着を感じる。理解できないからこそ興味がつきないのかも。
豊洲
実はまだよくわからない人でもある。何にそんな罪を感じたんだろうなあ。施主としての彼が何をもとめていたのか実はあんまりわからなくて、もう一周やりたいなと思っている。
寺は存在しなかったけど、僧侶なのは真なのかなと思った。
花火の演出がめちゃくちゃ美しくてよかった。
ここまでのルートを経て、大崎が生きることを要求するというのがすごく良いなと思った。このルート以外の大崎は「生きて」という願いは伝えられないと思うので。
あとこのルートだと思うけど新木場さんの「愛しています」への返答とその理由もめちゃくちゃ良かった。愛の話だ。
日出
大江杏とは実際どういう関係だったんだろうな~。
杏のことがそれほど大事だったのか、それとも彼なりの正義感なのかって考えたときにわりと後者なんだろうなと思うと、彼もヤバ度が高くて好きですね。
静馬との関係性がもえもえすぎて、人物紹介を読んで「え、大崎さんとそうなるんですか!?」とびっくりしてしまった。そういうゲームだよ。でも個人的には静馬との関係の方が好きかも。
日出ルートをやると新橋ルートの日出ってどういう気持ちだったんだろとなるので、もう一周やりたくなりますね。
船野
個人的には結構好きなルート。
乱交ルートと見せかけて、めちゃくちゃ船野さんとのラブ度が高かったのでめちゃくちゃ満足度が高かった。人物紹介の後日談も好き。ところでこのルートなんであんなおかしなことになってたんですか???(汐留Bなみのホラールートだと思う)
酷い目には遭いつつも船野も生き残ることができる選択肢があるというのがゲームならではの物語で良かった。
静馬
島に行かない選択肢が開くのかなり面白かった。
豊洲ルートあたりから匂わされていた佐清と静馬と入れ替え。友人と喋ってて伏線あった?って言われたけど、市場前が大崎を佐清と間違えているところからこの3人の顔が似ているというのは序盤で提示されている。(伏線というには弱いかも)
私は兄静馬(静馬として振舞っている兄佐清)がかなり好きです。単純に面倒な人だからというのもあるのですが、この人が他人を信じることを止められないという脆弱性をもっているのがすごいエッチだと思う。
大崎を弟にしたいのは弟静馬ならそう言うだろうという話で、兄静馬はあんまり思ってないんじゃないかなとも思ったりする。その辺寂しくていいですね。
正直2周目やらないとわからん!ということもあるのでやります。ブラウザ版出るの助かる…!(パソコンの前に座るのがだるいため)
今後も副読本や後日談が待っているようでめちゃくちゃ楽しみです。